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もちもち

食べ過ぎ、飲み過ぎ、読み過ぎ注意!

食べ過ぎ、飲み過ぎ、読み過ぎ注意!

305

コメントした本

三千円の使いかた

「人は三千円の使い方で人生が決まるよ」という祖母と、父母、孫娘二人の御厨家の人々の物語。 お金、お金。 人はお金のみにて生きるわけではないけれど、実際のところ、お金がないと身も心もホントにくたびれる。 本書に登場するのは、20代の未婚・既婚の娘たち、70代の祖母、50代の母、30代の祖母の男友だち。 それぞれの人生に、共通の、だけどそれぞれに意味が異なる「三千円」というお金。 その異なる「意味」は、結局それぞれの「生き方」と密接に関わっているということを感じた。 逆に言えば、お金の使い方を意識すると、生き方も変わる。 本書はむやみに節約を説くような本ではなく、そのことを優しく伝えようとしてくれる本だった。

20日前

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食堂かたつむり

話の流れが早くてすいすい読めるんだけど、ちょっと大雑把すぎるかなと思う。 死ぬことも、生きること(食べること)も、どちらも同じくらい重要なことなので、片方だけが細やかに描写されるとどこか物足りなさがある。 どこだか分からないけれど、人のいない田舎の、山の幸、海の幸の色彩と味わいの豊かな描写が好き。

2か月前

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FACTFULNESS10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

世界は少しずつ良くなっている。 そう感じられるだけで、「世界には不幸な人々があふれて救いを待っている」と思うより、希望とやる気に溢れてくる。 変な罪悪感や居ても立っても居られないような苦しさが和らぎ、今いる場所で最善を尽くそうと思える。

2か月前

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あなたの人生、片づけます

プロの片付け屋、大庭十摩利がさまざまな理由からモノを片付けられない4人のお家と心を軽くする作品集。 本書を読んで考えたこと。 人は部屋の中だけでなく、心の中にもたくさんの捨てられない荷物や思いを抱えている。 だから片付けられない人を変えるには、部屋にたまった不用品をただ「捨てる」だけじゃ足らないのだ。 新しい人生を切り開きたいなら、抱えた荷物は自分にはもう必要のないものだと納得し、自ら手放すことが必要なのだ! …あゝ大庭十摩利さんの指導、私も受けたい…。

4か月前

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最初の悪い男

狂おしいまでに誰かを求めて、その気持ちがこじれて、ねじれて、間違った方向に暴走してしまった43歳の独身女性シェリルと、20歳のクリー。 年齢も性格も共通点のない2人が互いの中に同じ“真っ当でない何か”を見出し、憎しみと愛情を全身で交換しながら、つかの間の同居生活を送る。 頭の中で自分本位な空想をするばかりで、実は他人と関わることを避けてきたシェリルが、止むを得ず関わることになったクリーに愛憎が入り混じる生の感情を抱き、身悶えする姿が愛おしい。 他人と繋がるというのは格好いいことばかりではなくて、繋がればこうして滑稽で深く濃い感情のぶつかり合いを経ることは避けられない。 醜い自分が苦しく、つらく、悲しい。 でもそれは自分の頭で考えているだけではたどり着けない境地であり、誰か他人と関わることでしか得られない生の手ごたえだ。

5か月前

Fe34ee18 e693 4a17 81eb bebb3c00afa4Fbad6930 13ee 4484 b2de 3e4dd1e15de50c0a9e37 6a00 44f9 af19 b6d64c2eedaeIcon user placeholder8fe9c0bf 1fa7 40bd 831f f37f992766de78c5345e d02a 4ad4 899e 40f89c28aaed2642492b ebb0 4eaa ae98 7745051d9efd 45
魔術師ペンリック

ビジョルドの新作は五神教シリーズの新作。 なんと本シリーズは2018年のヒューゴー賞最優秀シリーズ賞を受賞したとのこと。 今回の主人公は、田舎貴族の三男坊でお人好し美男子のペンリック。 本書は彼が偶然にも、あれよあれよと言う間に10人の女性と2匹の動物を宿した「魔」を受け継ぎ、彼女らの助けを借りながらやがて一人前の魔術師へと成長していく姿を描く3つの中編が収められている。 魔を管轄するのは曲者、庶子神であるから、当然ペンリックたちが遭遇するのも、ひねくれた変わった事件ばかり。 その度に彼とデズデモーナ(10人の女性たちの総称というか…)の名コンビが難事件を推理し解決する、というミステリー要素と、さらに過去のシリーズよりコメディ色が強い作品になっているので読みやすさはピカイチだと思う。 末っ子らしい愛嬌と素直さ、けれど意外と芯の強いペンリックは、老獪な女性(たちの集合体)デスデモーナも心を許し、厳格な王女からも信頼を得る、と熟女たちを陥落させるツボをしっかり押さえている。 そして複雑な設定と奇抜な登場人物たちを、自然にしかも無類の面白さで描くビジョルドの「読ませる力」に惚れ惚れする。 未訳作品もあるようなので、続編に期待。

6か月前

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手のひらの音符

主人公は服飾業界で働く40代の女性。 彼女は、天職とも思っていた大切な仕事を失う危機に直面し「これから」を考えるために過去と向き合い始める。 そこから新たな目標を探す現在のパートと、貧しい中で助け合って生きていた幼馴染や恩師、級友との過去のパートが交互に描かれるのだが、どのエピソードからも主人公たちが真面目に、健気に生きてきたことがじわじわと染み入るように伝わってくる。 真っ当な人が真っ当な生き方をするからこそ、ままならない運命にもがき苦しむ。 現実もまたそうであるからこそ、読者は心から登場人物たちの幸せを願わずにはいられない。 他人の幸せをこんなに素直に願うことができる、読者をも幸せにする本だと思った。

6か月前

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老後の資金がありません

街行く人はみんな平穏な毎日を過ごしているように見えるけど、でも私も含め多かれ少なかれ「お金」に振り回されている。 だから普通の主婦である篤子が、娘の結婚、親の葬儀、介護、リストラ、と次々に現れる人生の「まさか」に貯金を取り崩し、老後の恐怖に震える姿は他人事とは思えない。 外面を繕っていた篤子が、見栄や意地を捨てて本音をさらけ出した時に見えた家族の本音や友人たちの苦労。 そして手に入れたお金に振り回わされるのではなくて、自分でお金との距離やスタンスをコントロールする力。 それは人生の「まさか」に直面した時にうろたえないための極意でもあると思った。

7か月前

Da7ed40f 2e85 4d0f b348 238216b8aa9274f3c7c2 627a 4c2e 9081 ab68e139c4bcCda577f6 55a7 45af 8c90 2ba5a74e1a274745d5ac 1fce 4935 bc20 6da358c1e1a8Icon user placeholder3221c9d3 635b 4ff4 b7d7 38140ce9362eIcon user placeholder 35
北海に消えた少女

ジャーナリストのノラは、取材帰りに古道具屋の店先に陳列されていたスーツケースを購入する。 そこに入っていた30年前デンマークからイギリスに渡る船旅の途中で失踪した少女たちの写真。 迷宮入りとなったこの失踪事件に興味を持ったノラは、これを記事にするためかつて少女に関わった人々を取材するが、そこでこの事件が当時世間を騒がせた連続少女監禁殺人事件と関わっているのではないかと気づく…。 人気の北欧ミステリ。 ところが主人公のノラがさっぱりして楽天的、ブルドーザーみたいに次々にトラブルに突っ込んでいくという北欧のイメージを裏切る力強いキャラクターなので、不気味で残酷な殺人事件や「羊たちの沈黙」のレクター博士を思わせるようなサイコパスと怖い要素満載なのに、読後感は非常に爽快。 幼馴染の男性との恋愛の行方も高校生か!とつっこみたくなるほどじれったく愉しい。 デンマーク人から見るイギリス人を茶化したような目線も面白く、シリーズ次作が楽しみ。

8か月前

古書贋作師

ある古書贋作師が無残にも両手首を切断され殺される。 被害者の妹の恋人でやはり贋作師として数年前逮捕された主人公は、今では真っ当に働いているにも関わらず文豪の筆跡で書かれた脅迫状に悩まされ、更にはその事件にも巻き込まれ窮地に陥る…。 物語の始まりからずっと不穏なトーンが続き、真犯人が分かる終盤までなんともモヤモヤした主人公の語りが続く。 主人公自体はとても魅力的で、語り口もユーモア混じりで饒舌。 また彼は贋作というものについて独特の考え方を披露してくれるので、なるほど贋作師は自分の仕事や在り方について、こんなふうに自己肯定感を持つのだと読者まですっかり説得させられそうになる。 しかし贋作師の語りだからいわゆる「騙り」も混じっているのではないかと読者はかなりの緊張を強いられる。 異色のミステリと紹介にある通り、不思議な読後感の残る作品だった。

8か月前

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戒名探偵 卒塔婆くん

死んだ後のことなんて知ーらないと言いたいけど、その人に至るまでに綿々と続いて来た先祖や子孫のこと、お墓も戒名も考えておかなければならない課題の一つ。 最近、葬儀のことやお墓のことを仕事の関係で調べたりしていたので個人的にタイムリーだった。 身元不明のお墓の謎やお寺のイメージアップ作戦まで軽やかにトラブルを解決するのは高校生なのにやたら日本史、宗教史に詳しい外場君。 こんな人が近くにいたら何かと相談してしまいそう…高級和菓子の袖の下が必要だけど。 しかしいつの間にやらお寺の経営は大変なことになっているのね、コミュニケーション能力やら時代を先取りする才覚やら宗教心以外にも必要とされるものが多くて大変、とかいろいろと勉強になりました。 あんこ系の和菓子がもりもり食べたくなる、タメになる本でした。

約2か月前

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クロストーク

恋人同士が感情を共有する手術が可能になり、主人公はハンサムで優しい彼氏と、親族の大反対を押し切ってその手術を受けたのだが、なんとその結果、彼氏ではなく別の人物とテレパシーで会話できるようになり…。 コニー・ウィリスの新作はSFチックなラブコメディ。 大人たちが右往左往する中、小生意気な悪魔的魅力の女の子が要所要所に登場して混乱に拍車をかける…というウィリスの黄金セオリーはこの作品でも健在で、「航路」などを彷彿とさせるのだけれど、本作はずっと軽く最後までテンポよく一気読み。 彼女の作品、もっともっと読みたい。

2か月前

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蝶が舞ったら、謎のち晴れ: 気象予報士・蝶子の推理

探偵の夏生と気象予報士の蝶子、幼馴染の2人が5つのお天気がらみの謎に挑む。 どの謎の解決も雷や台風といった気象に関する現象が重要なヒントになっていて、どの作品も新鮮で、「はーなるほど」と勉強になった。 頼りない男の子としっかり者の女の子というテッパンの設定なので、会話の流れがワンパターンになっててもったいない。 せっかく気象に関する豊富な知識を持つ女性という面白い設定なので、ヒロインの人間味のようなものを感じられるエピソードがもう少し読みたかった気がする。

3か月前

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十二人の死にたい子どもたち

自らの手で安らかな死を迎えたいと望む未成年の子ども十二人が、廃業した無人の病院に集まる。 ところがそこに予想外の事態が起こり、固い決心の元に集まったはずの彼らは次第に死よりも「謎」に囚われ、決行は先送りに。 十二人の中にいる異分子。 設定だけ見ると「11人いる!」を彷彿とさせるのだけれど、異分子はどうやら一人ではなく、それぞれ一癖二癖ある子どもたちはいずれもキーマンであり、謎のカギを握っている。 映画化されると聞いて、それぞれ演じる俳優さんの顔を見ながら読むとより楽しかった。 私はマイさんがお気に入りです。

5か月前

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紛争地の看護師

シリアなど世界各国の紛争が起こる地で、国境なき医師団の一員として看護師の仕事に就く著者の現在と、今に繋がるこれまでを描く。 やりたいことと、やらなければならないこと。 人生でこれが一致して、しかもそれを仕事にできるということは幸せなことだと感じた。 けれど一方で著者の場合は、その仕事はなんと過酷であることか。 助けた人の明日も定かではなく、助けても助けても次々に運ばれてくる犠牲者たち。 著者は、私たちの代わりに行ってくれているのかもしれないとふいに思う。 何か、私もできる限りのことをしなければと強く思う。 どうか著者を始め医療者の方達がみな無事でありますようにと祈る。 戦争が起こる理由を知りたいと思ってきたけど、それはもう後回しでいい。 罪のない市民が手足を失い、親や子を失い、家を失い国を失うことに正当な理由があるのならそれが知りたい。

6か月前

なにたべた?―伊藤比呂美+枝元なほみ往復書簡

自分に、誰かに、なにかを作り食べさせてあげたいと無性に思う本。 毎日何をしなくても、食べることだけは人は続けているのだと気づく。 こうして日々のミクロな積み重ねを読むと、人は健気だなぁと思う。

6か月前

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出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

著者はヴィレッジヴァンガードの店長(当時)の女性。 彼女は結婚生活が行き詰まり夫と試験的別居をする中で、会えた人にピッタリの本を勧めることをプロフィールに登録して出会い系サイトXにデビューする。 その変わった自己紹介にサイト上では次々反応があるのだが、もちろん中にはナンパ目的の人や変わった人もいて、その出会いはどれも刺激的なものとなるが…。 「本を勧める」とあるので本がメインと思いきや、本はあくまで小道具に過ぎない印象で、そこは期待はずれ。 果たして70人のうちの何人がオススメされた本を手に取ったのかな?そしてその本はその人の心を動かすことができたのかな?個人的にはそんな人が一人でもいればいいなと思う。 山と山は出会わないが、人と人は出会う。 山は自分からその姿やあり方を変えることは出来ないけど、他人や本との出会いは、人が自分を変える「触媒」になりうるかもしれない。 出会う前と出会った後、主人公の心の変化に、そう思えた。

7か月前

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天龍院亜希子の日記

「天龍院亜希子の日記」だけど、生身の彼女は出てこない。 主人公は天龍院亜希子のもと同級生で、そのインパクトの強い苗字でもって彼女をいじめていた男子の一人。 現在彼はさえないサラリーマンとして些かブラックな人材派遣会社に勤め、偶然彼女のものと思われるブログを発見し、なぜか時々アクセスしてはそこを覗いてしまう…。 もと同級生ふたりが、27歳になり誰かの人生に責任を負ったり、不毛な関係を絶って何かを始めたり、人生の新たな段階に入るその時にたまたまこんな方法でニアミスしてしまうというのも、現代のネット社会のリアルなんだろう。 自分は自分だけで生きているわけではないということ、自律的に生きていると思っているその日々は、実はどこかの誰かの支えで過ごしていたのだと気づくこと。 主人公が無為な時間を過ごしていた日々から、誰かのために頭を下げ、誰かの努力を支える態度へと変わっていくことは、それが必ずしも報われないとしても、人生の違うステージに彼が立ったことを意味しているような気がする。 ブログで断片的にしか知らないもと同級生の幸せを彼女の知らないどこかで祈る。 そうできる彼に変わる、一人の男性の変革の時を私は本書で読んだんだなあと思った。

8か月前

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ディス・イズ・ザ・デイ

青い空と緑の芝生と大好きなサッカーチームがいれば、人生なんとかなる。 今日もなんとかやり過ごすことができる。 つまりそういうこと。

8か月前

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偽りの書簡

1952年、フランコ独裁政権時代のバルセロナを舞台にしたミステリ。 主人公は女性記者アナ、そしてその彼女のはとこで文献学者のベアトリズ。 アナは男性記者の急病で社交界で有名な女性の殺人事件の担当に抜擢されるが、いわゆる御用記者であるから当然警察の意向に沿った検閲済の記事しか書けない。 ベアトリズは過去の政治的な言動を問題視され研究者としての道を絶たれ、現在は大切な書物を売って生活費の足しにしている。 男女差別や思想統制で不遇な境遇にある年齢も性格も違う2人の女性が、殺人事件をきっかけに、ともに才能や得意技を活かして闇に葬られようとしていた事件を解決していく。 社交界に詳しく頭の回転の早いアナの活躍はもちろん、ベアトリズが文献研究の知識と経験を活かして手紙の書き手の正体や動機に迫っていく独自のアプローチは、学術的である一方、蘊蓄に史料オタクの喜びが溢れ絶妙に面白い。

8か月前