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読んだなら、書こう、なるべくならば

読んだなら、書こう、なるべくならば

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コメントした本

エスケイプ/アブセント

範ちゅう、ちゅうんか。世の、国の革命を信じたひとびと。しかして、理想も、思想も日常、現実には抗えず、人は離脱する。土地から、理想思想から。そうして、範ちゅう。そういう目の手の己の届く範囲、そして時間に過去に自分を巡らす40代の彼ら。二人。同じ顔を持つ男たち。軽妙な語り口である。いやあ、この先ぃ、なんて考えてたらきっと、重苦しい。違うのだ。エスケイプしちゃえばいい。軽く身も心も保ち、居ない自分を生み出せばいいのだ。

約2か月前

ゲームの王国 上

ボーイミーツガール。激しく血生臭くうごめくカンボジア、動乱の時。出会うまでの二人と出会った二人。大きな物語が始まった。ゲームはまだこれから、いかにしてクリアとなるのか。期待が高まる上巻である。

約2か月前

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さようなら、オレンジ

祝福とは見下ろす行為であろうか。分からない。分からないが、僕は彼女たちをただただ祝福したい。強さ弱さ、温もり、凄みのある登場人物達の織りなす物語と語られる言葉の静謐さ誠実さには賞賛を禁じ得ない。ああ、すごい本に出会った。一人呟く窓の先に曇り空がある。ただ、オレンジはある。しっかと、あるのだ。

3か月前

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コールド・スナップ

一作目「拳闘士の休息」の興奮冷めやらず、手に取る。変わらず、どうどうと迫り来る傷つき、痛みと熱と湿気を帯びたトム・ジョーンズ独特の語りに、また圧倒される。今作の舞城訳は好い意味で雑味が加わり、これもまた好い。鬱屈とした苦しみ、悩み、痛みといった事ごとをこのように描きあげる作家には始めて出会った。もっともっと読まれるべきだ、と勝手ながら偉そうにも強く、強く思うし、願う。

4か月前

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ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))

アニメで知り、世界観は伝わるのだけど、細部が読み取れないままだったので、原作も、と思い、読むが、細部とか設定とかはいいのだ。ブギーポップの存在感。それを感じ、ややも時代がかった学園の雰囲気とそこに通い、想いを交差するそれぞれ。読み進むスピード同様、過ごしている間は色、色なことに喜び、悩んだあっという間に終える三年間。ふと懐かしい匂いを嗅いだような気にもなった。ブギーポップも、ではあるが、早乙女をもう少し知りたかった。語って欲しかった。

6か月前

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鉄塔家族

その時、その時において坂に直面し、その今において坂の急激さに息を切らし、もがきつつ、あえぐ。しかし、いつしかその今を長い時の中でなだらかささえ見出せるほどになる。なっていった。歳を取る、重ねる。人、ひとの生きてゆく様がある。揺さぶられるような刺激の含まれた物語ではない。のだが、残る。読んだことをたとえ忘れても、きっとこの本を読んだことで感じ得た何かは僕の中にきっと残っている。

9か月前

優しい鬼

声が響く。残響の最中、また新たな声が起こり、重なり合い、物語はとうとうと進み行く。 表紙や作中に差し込まれたピンホールカメラで露光され、にじみ出て来たかのように映し出された写真のように鮮明でなくとも、そこに在る、在ったことが確かに伝わる語りの重さ。 重量級である。そして、美しい。

11か月前

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「やりがいのある仕事」という幻想

仕事。職業。または、それにまつわるアレコレ。 なんだか、違うんじゃないだろうか? 何かズレてきてはいないか? ふつふつと明言出来ずにいた様々な事がらが、この本の中に言語化されて在った。あぁ、おぉ。読みこぼすのがもったいなくて読み返し読み返し、読み終えるのに時間がずいぶんとかかったのだった。これから、今、かつて、仕事にたずさわり、仕事との向き合い方について少なからず思い悩んだ方、ぜひ、心構えとしてまず一読されたしと願う。

約1年前

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ヌヌ 完璧なベビーシッター

ヌヌ。耳に馴染みのない言葉である。フランスにおけるシッターの呼び名であるヌヌ。その一人、彼女。ルイーズ。 孤独とは一人であることを意味しない。ルイーズの孤独は勤め先である家族との重ねられた幸せなやり取りの、行き違いの中、深められ濃度を増してゆく。冒頭で起こる事件の凄惨な様相。被害者となった幼い子達。決して同情は出来ない状況なのである。が、加害者たるヌヌ。ルイーズの心情にどうしても寄り添いたくなる。その孤独は僕の心を胸をどうしようもなく痛める。苦しめる。 当然、わく疑問。なぜ?にはっきりとした応えも答えもない。ただ、そこには彼女、ルイーズがヌヌがぽつりと立っている。

約1年前

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火星に住むつもりかい?

「善良」な市民が有名、無名で叫び、告発する「偽善」と「悪」。それらは現実、テレビやネットといったメディアで私に見慣れた風景であり、改めて物語として読むと本当にムナクソワルイに尽きるのだが、だが、あえて伊坂幸太郎はそこにこだわる。こだわり、描き、問うている。自分に、読者に。 物語は終わるが、晴れやかな気分になりはしない。小説は現実を超えもするが、現実もまた小説を超えてゆく。暗たんたる気分になりもするが、それだけに終わらない光もまた残される。あとは、自分だ。ヒーローはいない。読了後、タイトルにうなずく。

1年前

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ゲームの王国 下

始まった二人のゲーム。王国は生み出されたが、王は未だ生まれていない。長い長い二人の求愛のしょく罪の物語は終えんを迎えた。願わくば微笑みを。彼らの終の表情に。 リアスメイ、光という名にすごく惹かれた。呪文のように、唱える。

約2か月前

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IQ

面白い。いや、面白い。贖罪と復讐という根の元に選べず、関わった事件を一歩二歩進んだ洞察力で解き、暴くIQは、当たり前だがやはりアメリカ人であり、日本人の描く天才、ないし秀才探偵とはどこか趣きが違う。んー、映画化ありそうだなあ。次作も楽しみたい。

3か月前

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ラブという薬

あいづち。自分の出番待ちのリズムを推し量るかのような、それでなく、耳を傾けることによって生まれる共感を示したその。返答でなく、ひとまずの肯定において、語る本人ですら確かでなかった辛さや不安を言語化し、客観視できるようにしてゆくこと。言いたくなっちゃう指摘や助言のような言葉を飲み込み、片隅に追いやり、そっか、そうなんだ、とまず受け止め、聞いてみる。簡単そうで、とても難しそうだけど、大切なこととしみじみ思うたのだった。

4か月前

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拳闘士の休息

モヤのかかったような空気。熱は高く、湿度も高い。ひしゃげた身体、しかし、研ぎ澄まされた意識。ゴウゴウと進む一つ一つの短編に圧倒される。これはいい。何だ、これは。とてもいい。次作、舞城訳も期待。

5か月前

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トーチソング・エコロジー (1)

なんだかんだ?で、僕はこの本すごい好き。届かなかった想い、生まれなかった命、歌声のように途切れては聞こえする彼女や彼ら。何しろ真太郎が、ものすごくかわいい。3巻完結、短いようで、しっかと、そして、とても心地よいお話。

6か月前

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この世にたやすい仕事はない

ふと、ほうっと息を吐く。じわりと体に温もりが戻る。そんな印象を受ける一冊だ。外に歩き、行き交う人々、働く人達がその多くだろう。みんな、おつかれさまです。そういや、ぼくも。おつかれさん。 いろんな仕事がある。いろんな苦労もあり、楽しみも面白みもあろう。仕事は、何も一つっきりではないのだ。

9か月前

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インディアナ、インディアナ

呼ぶ声と応える声。会話によって、少しまた少しとほぐれ、露わになる過去。ノア、オーパル、マックス、ヴァージル、ルービー。 一冊の本、故にはじまりはあり、おわりはある。のだが、この小説は少し面くらいながら読み進めるうち、もはや、はじまりはこの本を僕が読む以前より、あり。読み終えて尚、おわっては、いない。かのような、感覚を得る、し、感覚がある。 作中、序盤でヴァージルがノアに語る「五十パーセントの物語」。「たとえわかるのに人生の半分かかってしまうとしても、本当にそこにある」「五十パーセント」。 何かものすごく大切なことを受け取ったそんな気にさせてくれるこの本。また、遠からずのいつか。毎夜、少しずつ読み進めたい。

約1年前

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砕け散るところを見せてあげる

玻璃。無色透明な水晶の名を持つ女の子。そして、清澄。また同様に色に濁らない名を持つ男の子。 二人は人の悪意で濁りきった只中、唐突に出会う。出会った。互いに引きつけ、惹かれ合う彼らの描写は何とも微笑ましく、緩やかに物語は進む。しかし、当初見受けられた濁りが晴れゆくにつれ、また別のUFOと名付けられた濃い、あまりにも濃い濁りが徐々にその姿を露わにする。緩んでいた僕の頬は食いしばられた歯と歯によって固く固く引きつられてゆく。どうかどうか、どうか幸せになってくれ。二人で。今、思い返してみて不思議なぐらい、読み進める間、ずっと願い、祈っていた。 清澄。彼の願いは届いた。UFOは落ちた。そして、また彼。彼は生まれ、生きて父である清澄に代わり玻璃の名をもう一度呼ぶ。玻璃は蘇ったのだ。

約1年前

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セトウツミ 8

長い長い会話が続いた。全ては収束され、瀬戸と内海の物語は思いも寄らない場所に行き着く。見、聞きしてもスルー。そうだろう。しかし、見、聞き逃さず、拾い上げる「スーパースター」としての友。救いはあるのだ。 数多くの伏線が張られていたことに読み終えて気付く。ぜひ、一気読みを。そして再読を。人に貸したくなる漫画だ。そして、一度読んでしまったなら、手元に残したくなる漫画でもある。実際、僕はそうなった。人生初の全巻一気買いである。

1年前

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ハイキュー!! 31

熱戦は続く。前巻の田中と言い、今巻の北、西谷と木下と言い、中年男たる僕の目の下を何度涙で赤く染めるのか。刻まれる言葉、行動。それらは今日今からの僕の活力となる。 読んでほしい。まだ若いと呼ばれる人達に子達にぜひ読んでほしい。そして、願わくば手元に残し、すぐ読み返せる場所に置いておいてほしい。必要とかではないかもしれない、けど、この漫画にはとてもとても大切なことがたくさんたくさん描かれている。

1年前

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