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まいむ

修士1年 理系

修士1年 理系 宮部みゆきさんが好きです。

82

コメントした本

不道徳教育講座

悪いことを覚えると、いい事をしてみたくなる。ほどほどに悪い自分でいることで、きっともっと楽に生きられる。肩の力を抜いて、生きていこう。

6日前

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レプリカたちの夜

不思議な物語、こんなにワケわからないものも久しぶりだった。批評家の方々が口を揃えて言うように、確かにミステリーではない。ミステリーではないが、もっと巨視的なこの世界を俯瞰したときの謎が、この本の中に投影されているように感じた。

6日前

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30センチの冒険

短い話の中に、沢山のファンタジー要素を詰め込んだ、ライトな冒険譚でした。失われた記憶を探す主人公が、30センチ定規を携えて、戸惑い、喜怒哀楽を仲間と共にしながらも"大地の秩序"を取り戻す旅に出ます。物語自体は児童文学のようにさくさく進むのですが、舞台となる異世界の一つ一つの設定が奇想天外で、ともすれば夢心地になりながら読み進めることが出来ました。日常に疲れて、主人公のようにバスに乗って終電まで寝過ごしてみたら、別の世界に迷い込んでしまえるのかなーと、ちょっとだけ想像してしまいました。

5か月前

オーデュボンの祈り

荻島に登場するみんなが個性的で、愛おしい。未来が見える案山子を筆頭にしてお調子者の日比野や轟の熊おじさん、嘘しか言わない園山に足が不自由な田中、人殺しのルールである桜、百合ちゃん、草薙、若葉、双子の姉妹。何かが欠けているこの島で、何かしらの役割を持った彼らの行動が予想出来なくて理解し難くて、一気に引き込まれました。常識の概念を曖昧にする力が、この物語には秘められていると思います。 桜が植えた種が、芽吹いてくれるといいな。

約1年前

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物語のおわり

人の数だけ物語がある。とはよく言ったものですが、この本はまさにそれを体現しています。未完の短編小説ひとつをとっても、三者三様の解釈があり、それらは読み手の人生経験に基づいてがらりと表情を変えていました。各章ごとに主人公たちが『空の彼方』を要約して説明するくだりが含まれるのですが、それもまた作中の読み手でまったく異なって、こんなにも違って見えてしまうのかと興奮を覚えました。 自身を投影して、小説の結末を想像し、そして自分の悩みに何らかの終止符を打つ、なんて力強いお話なのでしょう。全体を通してそう感じました。出した答えが必ずしも正解とは限らない、それでも今の自分にとって最善であると信じて前を向く主人公たちの姿に、ちょっぴり湊かなえさんらしくない、未来への希望を感じさせる1冊だったと思いました。

約1年前

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ワイルド・ソウル〈下〉

大きな荒波を巻き起こした犯人たち、一人ひとりの抱える問題に真摯に向き合ったラストだった。すべてがハッピーエンドではないし、とても褒められた所業ではないが、彼らの正義が確かにそこにあった。巻き込まれた側の貴子さんの、次第に自らの信念の元で成長していく姿にも心が熱くなった。最後、日本政府による過去の過ちによって、暗闇の中でもがいてきた彼らの未来に光が差すように感じられる描写で、私までブラジルの陽気な大地に足を踏み入れた時のような晴れ晴れとした気持ちになれた。

1年前

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落下する夕方

どこか不安定な登場人物たちを一歩離れた場所から俯瞰して、付かず離れず見守っている、そんなストーリーでした。15ヵ月かけて失恋する主人公は、華子という魅惑的な女性と時を過ごすのですが、誰からも執着される華子が、私には誰よりも孤独に思えます。彼女が唯一心を許したのは、決して許されない相手だったのでしょう。彼女が逃げていたのは、生きることからだったのでしょうか。 結局みんな、一人では生きていけない。相互に依存しあって、執着を愛だと錯覚する。気付かないふりをしながら、緩やかに堕ちていく。

1年前

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新世界より(中)

とにかく設定がお見事です。未来の人間社会だけでなく、付属設定のように考えていた八丁標の外の生態系に、そんな秘密があるなんて。バケネズミの動向からも目が離せません。 魅力的な登場人物、世界観、そして章末ごとに仄めかされる伏線、そのどれもがこの先どう予想を越えていくか、想像するだけでわくわくします!

1年前

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マチネの終わりに

恋に生きることとは、歳を重ねるごとに至難の業になるのでしょう。過去は今の自分を形成して、全てを投げ出すには、あまりにも多くのものを背負いすぎてしまっている。でも、それが悪いことでは決してない。幸せのかたちは、ひとつではない。一番欲しかったものを諦めることで、多くの安寧とした幸福を得ることが出来ることもきっとある。 作中には「過去は変えられる」という表現が多用されているが、これは心象的な面を指している。変わらない事実と移ろいゆく心情と、どんな形になっても変わらない"愛"。というよりも、"愛"はどんなに形を変えても、自分を形成する過去のどこかで、静かに日の目を見るのを待っているのかもしれない。 大人の恋愛本と謳われた、納得の1冊でした。

1年前

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忘れられた巨人

この本のタイトルが、こんな真相を秘めていたなんて。一貫して記憶という不確かなものを導線に、現代社会に通じる問題を絡めてあって、それでも、暗雲立ち込めるストーリーのなか夫婦の揺るぎない愛が優しく光を照らしてくれているような…哀愁漂う一冊でした。 読んでみて、結末も読者一人ひとりの記憶や価値観に委ねられているのだろうなと思います。 個人的にはアクセルのベアトリスへの「お姫様」呼びがとても好きでした!

1年前

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熱帯

とりあえず、やってくれたなという感覚でした。ぐんぐん引き込まれるストーリーには飽き足らず、最後の最後には現実世界まで、熱帯というひとつの物語の一部として呑み込まれてしまいました。 世界の中心には謎がある それが『魔術の源泉』なのだ

6日前

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レキシントンの幽霊

空恐ろしい読後感に襲われる全7話の短編集でした。作者自身が語り部となり、摩訶不思議な現象に遭遇する表題作を始めとして、村上春樹さんらしい難解で意味深長なお話が詰め込まれていました。個人的には、スクールカーストや集団心理を題材とした"沈黙"、平凡な女性が孤独を纏う謎に満ちた男を愛してしまう"氷男"の二作品がお気に入りです。反対に、女性の非情さが浮き彫りに描かれていた"緑色の獣"、耳の不自由な従兄弟と過去の友人たちとの記憶を回想する"めくらやなぎと、眠る女"は、腑に落ちずにさらりとページをめくり終えてしまいました。村上さんの作品は、少しでも自身を投影できる世界観であった場合で、最も効力を発揮するように感じます。好き嫌いが分かれやすい村上春樹さんですが、比較的おすすめしやすい一冊でした。

5か月前

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悲嘆の門(下)

誰も自分からは逃れられない。なぜなら“言葉は蓄積する”から。この言葉こそが『英雄の書 』と『悲嘆の門 』を大別するキーワードになるように感じました。英雄とはなんなのか、そのルーツを描く今作ですが、主人公があまりにも現実的で、ほんの少しだけ正義感が強い青年が、"物語"に酔って英雄に成っていく様は、見ていておぞましくもありました。誰にでも、英雄に魅入られる瞬間が訪れうるのだと、その時に踏みとどまれる世の中であればいいと、切実に願います。 『英雄の書』の主人公・ユーリや、キーパーソンであったアッシュも重要な役所で登場していて、胸が熱くなりました!

5か月前

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火星に住むつもりかい?

いい意味でタイトルに裏切られました! 「正義」をテーマに描かれた本は沢山ありますが、恐らく悪役と思しき平和警察側の正義を突きつけられる本作はとても斬新で、正義についての認識を改めさせられます。比較的ダークな展開続きに目を瞑りたくなる心地で、正直読むことがしんどいシーンも多々ありました。 どんなに辛いことがあっても、置かれた場所で生き抜くしかない。でなければ日本を出るか。そんなことをしても、諸外国はこの日本社会の延長線上に存在しているのだ。それでも逃げるとしたら君は、火星にでも住むつもりか? 這い蹲ってでも闘えと、力強く言われた気がしました。

約1年前

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砂漠

伊坂さんの中では異色の青春小説で、個性豊かでてんでバラバラな主人公たちが、無理だと分かっている奇跡を、それでも起こしてしまう力を持つ、とても素敵なお話でした。この本の中では西嶋という、一人の男が出てきます。主人公と正反対の性格で、実際に存在したら日本社会から排他されてしまうような、俗に言う"空気の読めない"人物なのですが、何故か彼に惹かれて止まない自分がいました。物事の矛盾を、何故ダメなのかと簡単に言ってのける彼の熱い想いに、羨望に近い感情を抱かずにはいられません。誰しも心に西嶋がいて、時にバカを承知で突っ走る、そんな気がしました。理屈で動く鳥瞰型の主人公の最後の台詞に、「そんなことはまるでない、はずだ。」とありますが、はずだ、の3文字に、西嶋に心動かされた証が確かに示されているのではないのかと思えました。 今、目の前で泣いてる人を救えない人間がね、明日、世界を救えるわけがないんですよ

約1年前

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ワイルド・ソウル〈上〉

この本の全てが正しいと鵜呑みには出来ない。そう分かっていても、国家という存在に対する恐怖の芽を植え付けられた心境である。力強い文章、登場人物達の緻密な心理描写、そして下巻に続く先の読めないストーリー展開にまんまと洗脳されてしまいそうになった。 暗雲立ち込めるような上巻のラストに、物語の行く末が気になってしょうがない。

1年前

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新世界より(下)

強烈な余韻に、読後しばらくの間打ちのめされてしまいました!こんなに力のある物語に出会ったのは久しぶりです。 設定の細部にまで凝らされた真相に、息付く暇もなく驚かされるばかりで、結果主人公と一緒に何が正しかったのかを熟考させられました。 人の本質を、"化け鼠"を通して読者に訴えた貴志さんの、強いメッセージを感じる一冊です。

1年前

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新世界より(上)

世界観に酔いしれる、という感覚を久しぶりに体感しました。ファンタジーとして架空の日本を舞台に描かれており、そこでは歴史の醜悪さは周到に隠蔽され、その影響で幼子のように純粋無垢に育った主人公たちの何気ない一言に、核兵器諸々含め現代社会への痛烈なアイロニーを感じました。 堅苦しい理屈を必要としない子どもの感性が、時に物事の真理を言い当てるのだと思います。

1年前

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旅のラゴス

このお話は、全くの異世界なんかじゃなく、どこかで私たちの世界に繋がっているんだろう。滅びてしまった科学技術の発達した世界はきっと、地球の未来の可能性を示唆しているのだろうなと感じた。 さて、完璧なSFではあるのにどこか現実主義な登場人物たちと、ほどよく人間くさいラゴスの織り成す旅に、なんだか私までスカシウマに乗って世界を巡ってきたように感じる。重厚な世界観に囚われるこの感覚には、一種の麻薬作用があるのかもしれない。 「旅の目的はなんであってもよかったのかもしれない。たとえ死であってもだ。 人生と同じようにね。」

1年前

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対岸の彼女

歳を重ねるごとに人と関わることを億劫に思う気持ち、とても良くわかります。過去に傷ついた経験が大なり小なりそれぞれあって、足枷になって、臆病になってしまう。そして、そんな世間の理想像とかけ離れた自分の姿に嫌悪感を抱いて、自分の殻に閉じこもってしまう。悪循環。そこから抜け出すためには、対岸の向こう側にいるような正反対のだれかに出会い、向き合い、繋がることが必要なのでは。 いや、例え意味の無いことだったとしても。 「また出会うために、前に進もう」

1年前

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