三浦しをんさんの小説が大好きだ。
なかでも『きみはポラリス』はとても印象深い。
二度目の読了。
解説で中村うさぎさんも述べているが、まさに恋愛短編小説のフルコースだ。ゆっくりじっくり一つ一つの作品を味わうことができる。
エッジの効いた話も多いが、そこがまた良い。恋愛は二人の織りなす唯一無二の物語であるということをしっかりと思い出させてくれる。
現実世界ではマンネリした恋やテンプレートな愛情表現に違和感を覚えてしまう瞬間があるけれど、この作品はそんな心にちゃんとした逃げ場とちょっとした刺激を与えてくれる。
ポラリスを見つけるには、まず北斗七星やカシオペア座を見つけなければいけない。
それぞれの輝きに心ときめかせ、ゆっくりと味を噛みしめて、いつかポラリスに出会えるような素敵な女性に、素敵な人生を歩みたい。