孤独、圧倒的な孤独を扱った小説。人間はどこまでいってもたった一人。一人一人が奇跡のように存在している。人は一人では生きてはいけないから寄り添いながら生きるのか、霞のような存在を確かめたくて共に生きるのか。全ての人が、いつかは忘れ去られ、無に帰っていく。そこを出発点にして、人生を考えていこうとする筆者の叫びを聞いた思いがした。 11か月前 11